『宇宙からの帰還』(再読) | 赤と黒

『宇宙からの帰還』(再読)

 『宇宙からの帰還』(立花隆)

―あらすじ―
 宇宙飛行士として、宇宙から地球を見た人々がいた。彼らの中にはのちに宗教家となった人物もいる。「外側から地球を眺める」ことは人類に何をもたらすのか。



 約14年振りの再読となりました。本書に興味を持ったきっかけは、第1章に出てくるフラーの詩に興味を持ったことでした。以下がその詩です。

  Environment to each must be
  "All that is except me."
  Universe in turn must be
  "All that is including me."
  The only difference between environment and universe is me......
  The observer, doer, lover, enjoyer

  それぞれの人にとって環境とは、
  「私を除いて存在する全て」
  であるにちがいない。
  それに対して宇宙は
  「私を含んで存在する全て」
  であるにちがいない。
  環境と宇宙の間のたった一つのちがいは、私…
  見る人、為す人、考える人、愛する人、受ける人である私。
                       (本書より抜粋)


 14年経った今でも、この詩の意味がはっきりとは分かっていません。この14年間、ふとしたときにこの詩が頭に浮かんでは、意味を解せないままに消えていきました。「環境は自分以外の全て」も「宇宙は自分を含む全て」も何となくは分かるのですが、両者の違いを明確に言葉で表すことが出来ないのです。いつか分かる日が来るのでしょうか。宇宙に行かないと分からないのかもしれないな。