『贅肉』 | 赤と黒

『贅肉』

 『贅肉』(小池真理子)

 

―あらすじ―
 失恋をきっかけに、異常なほどの食欲を持ち始めた姉。母が病気で亡くなり、父と継母も事故で他界してしまった今、主人公は1人で姉を支えていくことになるのだが…表題作ほか、全5篇からなる短編集。

 

 

 些細な出来事がきっかけで、歯車が少しずつずれていく…といった内容の短編が多く収録されています。また、人の心の歪みや出来心など負の面が書かれており、どこにでもありそうなリアリティが感じられる作品でした。著者の作品は今までにも数冊読んだことがありますが、やはり読みやすく、内容も面白いものが多い印象ですね。