『さよなら神様』 | 赤と黒

『さよなら神様』

 『さよなら神様』(麻耶雄嵩)

―あらすじ―
 自らを神だと称する転校生の鈴木太郎。主人公の桑町に対し、彼は次々と事件の犯人を言い当てていく。果たして彼は本当に神様なのか。6つの連続短編からなる、神様シリーズ第2作。

 

 1作目のもやもや感を引き下げて、2作目がやってきました。鈴木の言う人物が本当に犯人なのか、主人公たちは半信半疑ながらも事件の真相を解き明かそうとします(登場人物が小5とは思えない大人びた語彙力ですが)。犯人が分かっているからこその逆算が面白い作品であり、第3話からは物語の終焉に向けて、予想外の展開が続いていきます。最終的にやはりハッピーエンドで終わっていないようなニュアンスで終幕します。これにてシリーズ完結のようですが、出来れば新作を読んでみたい、今後も続いてほしいシリーズですね。