『国盗り物語』 3、4巻  | 赤と黒

『国盗り物語』 3、4巻 

 『国盗り物語』(司馬遼太郎) 3、4巻 

 

―あらすじ―
 織田信長。その男は歴史に登場した。斎藤道三の娘・濃姫を正室とし、結果として美濃を征服する。室町幕府さえも不要とする彼だったが、一方で、室町幕府と親しい関係にある明智光秀は苦悩していた。

 


 2021年中に何とか読み切りたかった作品ですが、力及ばず、年明けに読み終えることになりました。3,4巻は織田信長編とはありますが、実質明智光秀が主人公であり、信長の覇道を描くというよりかは、「なぜ本能寺の変が起きたのか」に焦点が当てられていたように思います。また、面白さについては斎藤道三編の方が面白かったように思いました。ただ、それに関しては私が斎藤道三のことをあまり知らなかったゆえに、道三の出世の道筋が新鮮で煌びやかに映っただけとも言えます。とは言え、全体的には道三編、信長編ともに楽しんで読むことが出来ました。

 振り返れば、司馬文学も数多く読んできました。あまりメインで読んでいる著者ではありませんが、長い目で見ればいずれか鉱脈を掘り終えることになるでしょう(『坂の上の雲』や『飛ぶが如く』など長編が残っておりますが…)。